COLUMN

賢い相続の教科書

その遺産分割協議、ちょっと待ってください!(法定申告期限が延長となる方へ)

能登半島地震で被害を受けた方に、心からお見舞いを申し上げます。

税務署は、石川県内・富山県内を「特定地域」と指定して、特定地域にお住まいの被相続人に対する相続税申告の法定申告期限を延長する対応を行っております。

この「特定地域」の指定は、新潟県内では随時拡大されてきました。

はじめは令和6年1月中に「特定地域を新潟市内」と指定。その後、令和6年3月25日付け、「特定区域を新潟県内全域」と拡大指定されました。
「特定地域」と指定されると
被災の有無に関わらず新潟県内の被相続人に係る相続税申告の取り扱いが変わってきます。

今回は相続税の「法定申告期限」と「小規模宅地」についてお話しします。

 

通常の相続税の法定申告期限は、被相続人が亡くなった日の翌日から10か月以内となります。
しかし特定区域内で、令和5年2月28日以降に発生した相続の相続税法定申告期限は、一律令和6年10月28日となります。

さて、一見納税者有利となる取扱ですが、表題「その遺産分割協議、ちょっと待ってください!」は、法定申告期限が延長されたことで、納税者不利になる場合があるかもしれないとの注意喚起となります。

「小規模宅地の特例」を選択して、相続財産を減額する相続税申告書を検討若しくは提出していませんか。この特例は、保有要件(法定申告期限まで対象不動産を保有)が付く場合があります。この情報を知り、ヒヤッとした二つの自身の相続税案件をご紹介します。

一件目は、昨年8月父を亡くした相続人Aさん。父の一周忌を過ぎたら住宅を遺産で新築することで既に請負契約を締結済です。相続税申告は既に税務書提出済の案件。

相続税申告書において居住用の小規模宅地を選択。法定相続期限10月28日となると、住宅の取壊しが期限前となり、保有要件を満たさなくなります。しかし、配偶者が相続する居住用住宅には保有要件(法定申告期限までの保有)が付かなくセーフでした。

二件目は、子供がアパートを相続し、その敷地を小規模宅地(特定貸付用宅地等)として申告済の案件。これは保有要件があります。買い手が直ぐの付き、引き渡しを相続開始の翌日から10カ月後とし、既に引き渡し済み。「流石にこれはまずい。」と思いましたが、相続開始日が令和5年1月であり、法定申告期限の延長対象外でした。(セーフ)

一件目は、新築住宅を当初子供名義とするため、妻の遺産半分を少なくする方向で検討していました。

最後に、突然納税者に不利ともとれる改正でもあり、法定申告期限と小規模宅地の関係は今後の税務署の発表を注視していきたいと思います。

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